『君の膵臓をたべたい』にはいくつか気になる謎があります。今回はその考察です。
2020年9月4日の金曜ロードショーにて『君の膵臓をたべたい』が放送されます。
浜辺美波さんの可愛らしい演技についつい見惚れちゃいますね。
今回は『君の膵臓をたべたい』の
- 「君の膵臓をたべたい」の意味
- 桜良の病名
- 桜良が通り魔に殺された理由
についてまとめてみました。
『君の膵臓をたべたい』の意味

「君の膵臓をたべたい」には前半と後半で2つの意味があります。
- 病気を治して生きたい(前半)
- 春樹のことが好き(後半)
それぞれ解説していきます。
『君の膵臓をたべたい』=病気を治して生きたい(前半)

1つ目の意味は「病気を治して生きたい」です。
映画の冒頭で、桜良が春樹に「昔の人は、どこか悪いところがあると、他の動物のその部分を食べたんだって。そしたら病気が治るって信じられていた。」と話すシーンがあります。
そのため『君の膵臓をたべたい』の意味として、
桜良は膵臓の病気を治してもっと長生きしたいという願いが込められています。
『君の膵臓をたべたい』=春樹のことが好き(後半)

2つ目の意味は「春樹のことが好き」です。
映画では省かれてしまったのですが、
小説には春樹と桜良が互いに「君の垢を煎じて飲みたい」と告白するシーンがあります。
これは桜良と春樹がお互いを必要としていることを意味します。
そのため映画のラスト(桜良の遺書)で「君の膵臓をたべたい」と書かれていたのは、桜良にとって春樹は特別な存在(好き)だったことを伝えたかったのです。

さらに「君の膵臓をたべたい」には「春樹の中で生き続けたい」という意味も込められています。
映画中盤で桜良が「人に食べてもらうと、魂がその人の中で生き続ける」というセリフがあり、遺書の中でも「春樹になりたい。春樹の中で生き続けたい」と告白していました。
『君の膵臓をたべたい』桜良の病名はなに?

映画の中では語られなかった桜良の病名ですが、
作者の佐野よる氏によると具体的な病名は無く「架空の病気」と言っています。
『君の膵臓をたべたい』は青春映画なので具体的な病名は設定しなかったようです。
『君の膵臓をたべたい』桜良の通り魔エンドはなぜ?

桜良は膵臓の病気だったので、病気で死ぬと思われていましたが、実際には通り魔に殺されてしまいました。
作者は「命には限りがあり、今を大切に生きることの大切さ」を視聴者に伝えたかったのだと思います。
そのことを思わせるセリフがいくつかあるのでご紹介します。
映画版の小栗旬のセリフ
「病気で死ぬまでは生きられると思っていた」
漫画版の主人公のセリフ
桜良の死を知って「僕」は甘えていた。この期に及んで僕はまだ甘えていたんだ。残り少ない彼女の命だけは世界が甘やかしてくれると信じきっていた。残り時間の少ない彼女には明日があるものだと、彼女の命は残り少ないのだからそこまでは必ず生きられると当然のように思っていた。世界は差別をしないんだ
人はいつか死ぬっていうのは誰もが頭では分かっていますが、実際に体験しないと気づけ無いことが多いです。
作者はそのことを伝えたかったんだと思いました。
『君の膵臓をたべたい』遺書全文


『君の膵臓をたべたい』まとめ

今回は『君の膵臓をたべたい』の意味、病名や通り魔についてご紹介してきました。
- 膵臓の病気を治して長生きしたい
- 春樹のことが好き
- 病名は無い
- 通り魔は今を生きる事の大切さを伝えるメッセージ
映画版では「君の垢を煎じて飲みたい」というセリフが省かれてしまっているので、ラストの遺書の「春樹の中で生き続けたい」と「君の膵臓をたべたい」で混乱してしまう方も多かったはず。
実際は二人はお互いを必要としていて、ラストで春樹の好きな気持ちに桜良が答えた形で終わりを迎えました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
